2008年12月24日水曜日

再会

ヴァイオリニスト、永井由里さんのコンサートに行ってきた。
工房を始めてすぐの頃、知り合いの方に紹介されて楽器を弾いていただいた事があり、その音楽性に強く衝撃を受けた事を覚えている。なかなかコンサートにも伺えず、お会いする機会もなかったのだが、今回のコンサートの終了後、弾いていただく機会を得た。
もう5年以上経っていたにも関わらず、「前の楽器の音、覚えてますよ」とおっしゃってくださり、「凄いですね。段違いに変わりましたね!」と感想を言っていただいた。良かった!と思って喜んでいると「自分でもそう感じるでしょう?」と聞かれ、思わず「はい」と答えていた。

コンサートが終わってからの数時間、弾いてはしゃべり、休憩し、また弾いてと、よく考えれば大変に贅沢な時間を過ごさせていただいた。永井さんの演奏は、直球で心に響いてくる。こういう演奏をする人はなかなかいない。貴重な経験をさせていただいた。

別れ際、「また色々試して、勉強しましょう」と言ってくださった。
次にお会いする時には、もっともっと良い楽器を弾いていただけるように精進しなくては。

2008年12月20日土曜日

the CURE


ロバート・スミス率いる(とはいえ、ほぼ彼のワンマンバンドだが)イギリスのバンド、ザ・キュアーの新譜を買った。クラシック以外のCDを買うのは相当久しぶりな気がする。
そもそもこのバンドとの出会いは浪人生の頃だったのだが、もう50近くになるおっさんが、聞いてるこっちが周りに謝りたくなるような破廉恥な歌詞の歌を歌い続けている事は、本当に尊敬に値する。一度聞いたら忘れる事のできないくらい個性的で強烈なサウンドは、本当の意味で比類ない。今風に言うならハンパない。
ついでに、昔買ったアルバムも棚から引っ張り出してきて、端から聞き直す事にしてみた。やっぱりサイコーだった。
年がら年中「もうやめる」と嘯くロバート・スミスだが、どうぞそんな事を言わずにあと20年は続けて欲しい。

シエスタ


晴れの日は、南の窓から工房に差し込む太陽の光で、ストーブがいらないくらい暖かい(サーキュレーターさまさま)。居間で休憩するよりも、工房のほうがぽかぽかしているので、こちらでお茶したりする。
昨日amazonから届いた横山進一さんの本「ストラディヴァリウス」を読みつつ、スコーンをいただく。

2008年12月11日木曜日

もどかしさ


年間通して数回しか更新しないホームページだが、楽器の写真もかなり前に作ったもので、とうの昔に人手に渡っていたりしていて、さすがに今年中にどうにかちゃんとして、新年を迎えたいと考えて・・・はいる。

いつも思うのは、写真も文章も、大変に難しいという事だ。
工房便りの文章など、5回も書き直して、結局は大した事を書いてない方を採用してしまう。
音に関しても、作りに関しても、仕事の仕方に関しても、それなりの考え方はある。当然、ゆずれない部分も多く、しかし同時に、良いと思える方向に敏感に反応して、無意味な執着を捨て、求める方向へ真っ直ぐ進める柔軟さも無くしたくないと感じている。

スタンスは変わらない。けれど、その技術やノウハウは常に変化し続けているし、そうでなければ、より理想とする音へ向かう事はできない。ストラディヴァリほどの音が出せているのなら全ての技術に対して断定的に書くこともできようが、ごく基本的な技術でさえも、製作者が100人いれば100通りの方法があり、それぞれに正しさがある。演奏家100人の出す音が、多かれ少なかれ全て違うように。

製作している中で思う、ぼんやりとしたいくつかの経験的な感覚を、実際の楽器を作る時には反映できても、それを文章にしてみると、自分の感じている事とは若干の食い違いがあったりして、うまく伝えられないもどかしさを感じる。結局は、実際に楽器と対面してもらうしか、言いたい事は伝わらない。当たり前の事に帰結する。縁あって弾いてもらえた人には、その楽器から、自分が何を考え、どんな音を目指して製作をしているのか、少しでも伝わってくれると嬉しいし、そう感じてもらえる楽器を作っていきたいと思う。


・・・ってこういうのを工房便りの文章にしたらいいんじゃぁ・・・。

2008年11月26日水曜日

散歩


銀行やら郵便局やらは、極力徒歩で行くように心がけている。
ただでさえ出かける事が少なく、どんどん筋肉も落ち、体力も衰えるような感じがして(いや感じじゃないが)怖い。
道中通る公園のとなりに神社があるのだけれど、大きなイチョウが何本もあって、その落ち葉で黄色い絨毯ができていた。小学校の頃、この公園の脇にあった駄菓子屋で、焼きそばやジュースを買ったりして食べた記憶がある。公園では紙芝居屋も来ていたし、ソースせんべいとか水飴も売っていた。もうそんな光景はどこにもない。
時代って移り変わるんだなあと、しみじみ思う。

作業に行き詰まると散歩に出かける。
考えを整理するには歩く事が一番効果的だと思う。
だいぶ冷たくなってきた新鮮な空気を吸いながら、頭の中をリフレッシュする。
今の時期の散歩が、一年で一番好きかもしれない。

2008年11月13日木曜日

いいとこ


所用で長野にいってきた。
群馬の太田から下仁田まで高速。インターを降りて254号線に入ると、まわりの山々が見事に紅葉していた。
地元で紅葉狩りといえば日光なのだが、さすがにメチャクチャ混む事がわかっているのにわざわざ出かけたりする事もなく、秋色に美しく色づいた山々を眺めるのは久しぶりのようにも思えた。
大阪にいた頃、駅からアパートに行く間に渡る陸橋から近くの山が見え、そこが色づき始めると「ああ秋だなあ」と感じた事を思い出した。気持ちに余裕があったのだろうか、あるいはよく歩いていたせいか、些細なものもちゃんと目に入ったような気がする。

道中で、標高の高いところから富士山が見えた。名前も覚えてない牧場の駐車場に停めて写真を撮った。
関東平野の北の果てあたりに住んでいると、どこへいっても平坦な土地で抑揚が感じられない。どの方角を見ても雄大な景色がすぐ傍に見える長野に来るたびに「いいとこだなぁ」と声に出してつぶやいてしまう。
晴れた日の八ヶ岳などは、ずっと見ていても飽きる事がない。
いいとこである。

2008年11月8日土曜日

ポム de テール

従兄弟の結婚式にいってきた。
ずっと飲食業に従事し、少し前に足利に洋食屋をオープンして、なかなか順調に営業している。
と思ったら、いきなり結婚の話。まあめでたい事なので良いのだが。
結婚式も手作り感のあふれる、比較的アットホームなもので、彼らの友人たちの挨拶からも、それぞれが周りの人たちと、とても良い人間関係を築けていたのだという事がわかる。
これからの道は平坦ではなかろうけれど、ふたりで一緒に乗り越えて行って欲しいと願う。
心より、おめでとうを言いたい。


ポム de テール
http://www.pomme-de-terre.jp/

是非一度、食べにいってみてください。

2008年10月12日日曜日

新蕎麦


群馬県の川場にある、「和多奈部」に蕎麦を食べにいってきた。
連休のど真ん中だったが、足尾からまわるルートは思った以上にスムーズで。天気も良く、まさしくオープン日和だった。
蕎麦の味の善し悪しって、正直わからないんだけれど、この店の蕎麦は記憶に残って忘れられない。
素晴らしいロケーションに立つ店で、美味しいものがより一層美味しく感じられる気がする。

行き帰りの道すがら、様々なスポーツカーとすれ違ったが、黄色のディーノ246GTはやはり別格だった。
永遠に色あせない宝石のような車。跳ね馬には全く興味がないが、跳ね馬を持たないこのフェラーリだけは、いつまでも気になる特別な存在だ。

ともあれ、久しぶりに楽しめたドライブだった。

2008年10月11日土曜日

オクトーバーフェスト2008

栃木市の街中にある、うずま公園で行われているオクトーバーフェストに出かけた。
去年も出かけて、会場で売られていたケバブを食べ、それが美味しかったものだから、今年もいってみようという事になった。うちから会場までは丁度良いくらいの散歩コースで、街中を流れるうずま川沿いを歩いていたら、先日楽器を買ってくださったお客さんとばったり出くわした。不思議な偶然。
会場ではドイツ民謡のバンドライブとか、それこそソーセージやらビールやらワインやらが販売されていて大盛況。天気も良くて、とても気持ちよかった。
お目当てのケバブ屋さんも来ていた。野外で食べるのも手伝って、とても美味しく感じた。また来年も食べに来なくては。
イベントそのものは明日の12日、明日の日曜日もやってるみたい。お時間のある方は是非。

2008年8月31日日曜日

記憶


ある曲を聞いた時、ふっと懐かしい想い出が走馬灯のように蘇る事がある。
子供の頃聞いた音楽。青春時代。音の記憶は、映像と結びついている。

同じような事が、匂いにもある。むしろより強く記憶と繋がっている。
街ですれ違った人が残した淡い香りや、洗い立てのタオルで顔を拭いた時。しばらくぶりに訪れる親類の家の玄関を開けた時。匂いとリンクされた映像を、脳みその片隅から引っぱり出そうと試みる。
なんだっけ、なんだっけ・・・・。

はっきりとは映し出せない映像も、しかしその時の気持ちだけは、胸のあたりにじんわりと感じられ、時に懐かしく、時に微笑ましく、時に辛く、悲しく、せつない感触が、全身に広がっていく感じ。

終わった事の記憶。繰り返す事のできない時間。いい想い出。

しばらくすると、それを思い出していた事も忘れてしまう。
いつのまにか、懐かしい匂いが消えているように。

2008年8月30日土曜日

伝説


うちに、ほぼ完成形のチェロの裏板がある。
白木の状態で、しばらく看板として飾っていた。
この板は飾り用として作ったわけではなく、本当にチェロを作ろうとして作ったものだ。

まだ製作学校に通っていたころ、初めてチェロの製作にとりかかり、バイオリンの何倍も大きい板に苦労しながら一生懸命削っていた。
2枚の板を真ん中ではぎ合わせ、表面を平らにし、そこに型を置いてアウトラインを描く。
線に沿っておおまかに電動のこぎりで切ったあと、ナイフややすりを使ってきれいなラインになるよう整えていく。
そのあと、表面をノミで彫って、ふくらみを作っていく。裏板はカエデなので堅い木だから結構たいへんだ。
そして、ぐるりにパフリングという細いラインを溝を彫って埋め込んでいく。
時々お客さんが驚かれるのだが、この「黒白黒」の細い線は描いてあるのではなく、細い木を埋めてあるのです。この作業がチェロの大きさだとまたまた大変・・・。細い溝を彫っても彫っても、なかなか一周しないのだった。パフリングのあとは、表面をさらにきれいにして終了。

しかし、今度は裏面を彫る作業が残っている。
まずは、まだまだぶ厚い板をノミで「あらどり」する。
腰を入れてガツガツ彫っていくのだ。
実はわたしはこの作業が結構好きだ。彫るというより、工事現場のおっちゃんになったような気分で、ガンガン掘っている。

そしてあのとき悲劇は起こった。

ノリにのっていた私の耳に「 パ リ 」という音がして、端っこに黒い丸が現れた。

「 こ れ は な に か し ら 」

わかっているけど、わかりたくない。
見えているけど、信じたくない。

・・・・・それは間違いなく穴だった。

その場に固まっている私。
隣の席の男の子も一緒に固まっていた(彼はあとで「どう声をかけたらいいか、わからなかったっすよ」と話してくれた)

しかし、あいてしまったものはどうしようもなく、先生のところに行って「穴が開いてしまいました」と言った。
先生もかなりびっくりして「バイオリンの板なら穴をあけた人を見たことがあるけど、チェロっていうのは今まで見たことがないなぁ~、伝説作ったやん!」となぐさめ(?)てくださった。
そして、もう今日は帰りなさい、仕事を続けるのは無理やろ?と労わってくださった。
でも、その日は学校の最寄の駅で友人と待ち合わせをして出かける約束があったので、その中途半端な数時間を持て余すのも余計にしんどいし、作業らしきものを続けることにした。

チェロの板に穴があいている・・・。
あんなに苦労して作ったのに、一瞬でこんなことになるとは。
直そうと思えばできないことはなかったけど、仕切りなおして一から製作することに決めた。
むしろ穴があいてよかった。
ぎりぎりの薄さのところで気がついたら、たぶんもっとグッタリしてしまったと思う。

その後無事にチェロはできあがり、現在はお嫁入りもして、可愛がってもらっている。

2008年7月18日金曜日

悪人


少し前に枯れかけのビオラに黒&赤の毛虫がたくさんついていた。
どう見ても悪人・・・。
チャドクガのように触ると皮膚にひどい炎症をおこすかもしれないと思い、
新世界に旅立ってもらおうかと思ったのだが、とりあえずネットで確認することにした。
そうしたら、意外にきれいな蝶になることが発覚。
蛾でもない。
エサはビオラの葉など。

そうなるとなんだか保護しなければならないような気になってきて
関係ないハーブについている子や、地面をあてどなく歩いている子もスコップで連れてきて、
ビオラの鉢に投入。
毛虫だらけの鉢になったビオラ、すごく怖い!!
でもエサが豊富なせいか、どんどん大きくなっていく。
それがまた怖い!

で、しばらく経って気がついたら毛虫の数がだいぶ減っていて
そのかわりに、まわりの木などにサナギがブラブラ・・・。
サナギってあんまり見たことがなかったけれど、指でつつくとお尻をプリンと振って避けるそぶりをするのだ。
ちゃんと神経が通っている。
当たり前だけど、ちょっとびっくりして、面白かったので何回もやってしまった。

そしてある日、写真の蝶が。
まさに出てきたばかりだったのだろうか、1時間以上はその場所にじっと同じ体勢でいた。

最近では毎日この種類の蝶を庭で見る。
うちで育った子だと思うと、とてもうれしい。

2008年6月27日金曜日

擬態


庭木がみんなして頑張りはじめている。夏に向けた何かのアピールなのだろうか。
春先まではそうでもなかった桜も、いつの間にやら枝ボウボウ。下のほうは切るべきかとも思ったが、桜切る馬鹿とも言うし、とりあえずは様子見。
地味に枝を伸ばしているシラカバを眺め、無駄に元気なアオダモを繁々と眺めていたら、かなりでかい青虫を発見した。
あまりに見事な擬態で、パっと見はわからなかった。本体から生えたオマケのような足で細い枝に逆さに貼り付く様がかわいらしい。
ほぼ動きがないので、ずっとその場所にとどまるものかと思っていたら、次の日にはいなかった。誰かの胃の中に移動してなければいいけれど・・・。

2008年5月31日土曜日

理想の音


那須のステンドグラス美術館で行われるコンサートで、自分の楽器を演奏してもらった。
チャペルとしても使われる建物で、2階までの吹き抜けで天井が高い。ばろ屋の工房も普通よりは高めの天井だが、音響は比較にならない。普段とは違う環境でプロに演奏してもらう事は大いに参考になった。ホールとはまた違うが、音の通り、お客さんが満杯で入った時との違いなどなど。
それにしても、バッハの響きの美しい事!

作り手として聞いていると、もっとあそこをこう作ったらどうだろう、ああしたらどう変わるかな、と、いろんな思いが頭を巡ったが、演奏家の方には合格点をいただけた。

「これなら欲しい」
それは、最上の褒め言葉のひとつだと思う。

しかし、理想とする音、自分の頭の中で鳴っている音は、まだまだ先にある。その遠い道のりを思い浮かべた時、ため息とともに、自然と口元がゆるむのを感じる。
こんなに楽しい仕事はない。自分は幸せだと思う。

2008年5月30日金曜日

料理の先生

たまに料理番組とか見たりすると、どうしても気になる事がある。
それは、例えば、ぐつぐつ煮えたお湯の中に、適当な大きさに切ったじゃがいもを入れてくださいとかいう場面で、何故最初の1個2個は個別に入れるのに、残りを一気にざーっと入れるのか、という事だ。なんで全部一気に入れないのか。何故全部個別に入れないのか。
あんかけとかもそう。はじめの1回、2回くらいはお玉でかけるのに、残りはフライパンを斜めにしてザバーっとかける。なんで最初からザバーではないのか。
たいがいの料理番組ではこうしている気がする。・・・何かの流派なのだろうか・・・。

2008年5月21日水曜日

歌川広重美術館


栃木県の馬頭町にある、歌川広重美術館にいってきた。企画展でやっている岡本太郎を見るためである。
美術館までは車で2時間くらい。天気も良いし、少し暑い気もしたけど、オープンにして出かけた。
益子から茂木を抜けるあたりの道はとても気持ちいい。平日なので車も少なく、快適に走りながら濃い緑の風景を眺めつつ、スムーズに目的地に到着した。
以前テレビか新聞で見て、外観は知っていたものの、今日初めてみるその建物は、いささか古ぼけて見えた。
無垢の木を使った特徴的な外装は、風雨、紫外線にさらされ、まるで桟橋のように灰色に近くなっており、近々ウッドデッキを作ろうと考えている自分には、これは今度いつ手入れするのだろうと、そればかりが気になってしまった。
それでも、内部にまで使われている木材はほぼ新しいままで、壁面に貼られた和紙と相まって、大変赴きのある空間になっていた。
それほど広くない展示室の中に、やはりそれほど多くない広重の作品が展示されていたが、はじめて見る本物は、派手さはなくとも、ただ静かに凄かった。構図や線にある種のリズムが感じられ、1800年あたりに描かれたものとは思えないような表現方法と色彩感覚があったりで、浮世絵にほとんど興味がなかっただけに、とても新鮮に楽しめた。

久しぶりに見る岡本太郎の作品は、やはり圧倒的な力を持っていた。いつまでも色あせない、鋭い切っ先を持った作品は、何を訴えるとか表現するとか、そんな事問題じゃないくらいに心臓を鷲掴みにして離さない。なんなんだこれは。

「お前は戦っているか?!」

彼の作品を見ていると、いつもこう問いかけられている気がして、背筋が伸びる思いがする。

もぐもぐ・・・

今年は種まき&挿し芽の鬼と化している私。
2週間以上前に蒔いた「ブルースター」の芽がやっと出た!!
それで14個蒔いた種のうち、芽が3つ出たので、喜んで外に出してしばらく陽に当てていたら
そのうちの1つがなくなっている。
葉をよく見るとアブラムシがついていたので、あーやられた・・・と思い、もう一度部屋のなかに引っ込めた。

しかし、夜にまた見ると今度は芽が一個しかないのだった。
なくなった場所をよく見るとうっすらと光る糸のようなものが・・・。
これはナメクジだ!!
こわごわポットのうらをひっくり返して見ると大小あわせて5、6匹いた。
そりゃー食われるはずだ。
即、彼の手によって別の世界へ旅立ってもらった。

ナメクジだって生き物だし、今までは見つけても殺さないで遠ざけるだけにしていたが
2週間以上前に植えて、待ちに待ってやっと出た芽をもぐもぐ・・・。
そりゃーないやろー。

というわけで、ナメクジ駆除。
ビールを置いておくと、寄ってきて溺れるらしいのだが
うちは二人ともお酒が飲めないので、かわりに米ぬかに水を注いだ容器を庭に置いてみた。
夜9時ごろ見に行くと、大漁!!
米ぬか、すごい威力を発揮。
同時にすごく気持ち悪いけど・・・。

ナメクジも、ちょっと味見するくらいでやめてくれたらいいのに。
夜中のポテチみたいにおいしいってことなのかな?
まあ、たぶんナメクジは食べたあと後悔したりしないと思うけど・・・。

2008年5月17日土曜日

やっと一歳


ばろりん屋に就職した2匹がこの5月でやっと一歳になった。
人間でいえば18歳くらいらしいのだが、隊長は中学生、クロちゃんは幼稚園児みたいな感じで
ふたりの間になぜか差がある。

先週は、ちょうど兄弟猫の「みゃお」も5日間の合宿にきていて、かなりにぎやかだった。

初日のみゃお 人間にも猫に対してもシャーシャーと威嚇
2日目 ネコ同士はちょっと打ち解けた感じ
3日目 連れだって遊びまくり
4日目 川の字
5日目 各自解散後は爆睡

私たちも、大人になったみゃおの個性を知ることができて楽しい合宿だった。
赤ちゃんのころは他の兄弟に比べて、ちょっとおずおずした感じだったのが、
取っ組み合いも強くなって、ボス的な雰囲気になっていた。
またうちにいるふたりの性格もあらためて浮彫りになっておもしろかった。
隊長はやはり隊長だけあって、新参者に対する気遣いがあった。
クロもクロなりに一生懸命他のふたりをベロベロ舐めていたけど
クロ自身は誰からも舐めてもらえてなかったのが印象的だった。

2008年5月6日火曜日

奮起


気温の上昇とともに庭が花であふれてきている中で、何故かアオダモさんだけが沈黙を守っていた。
前に書いたブログの通り、僕は絶対手をかけないと誓っているので(手抜きではない。決して。)、やはり遠くから眺めていたが、
「アノ」やる気のないシラカバでさえも葉をアオアオをとさせているのに、ダモさんだけは真冬のままだった。頼むぜダモさん!
と思っていたら、ようやく最近つぼみが開きはじめ、そうかと思えば一気に全開になった。ほんの数日間の事だ。逆にビビる。
そんなこんなでようやくお庭全体に春が来た感じ。(遅い。
なんかもう、書いてる事が植物の事ばかりでスミマセン。
猫もちゃんと元気です。(そうじゃない

2008年5月4日日曜日

脱力


最近、楽器を練習していて、あらためて「脱力って何?」と思うことが多くなり、
ネットで検索して引っかかってきたキーワードを元に、図書館で本を借りている。
そのなかで、とてもよい本があったので、紹介します。

「音楽家ならだれでも知っておきたいからだのこと」
(アレクサンダー・テクニークとボディ・マッピング)
バーバラ・コナブル著
誠信書房

内容は、わかりやすい図と大きな字で示されていて楽しみながら読めるし、
自分がこれまで知らなかったことがどんどん出てくるので
もっと楽器演奏が上手くなれるんじゃないかとドキドキします(笑)

また、音楽家だけではなく、すべての人によいんじゃないかなと思う本です。
骨格や関節、また呼吸などについて、正しく詳しく知ることで
普段の生活で体が楽になるかもしれないし、可能性も広がるかもしれないと思います。

2008年4月12日土曜日

ありがとう


16年生きたうちの犬「アニー」が永眠した。今日のお昼過ぎの事だった。
室内で暮らしていたのだが、2週間前に脳梗塞のような発作で倒れ、その後もよたよたと部屋の中を歩いてはいたが、時々立ち止まり、その場でぼーっとしている事が多く、ここ数日はご飯も食べられず水もほとんど飲めず、ただ横になっているだけのような状態だった。それでも、近づくとしっぽを動かそうとする気配があったりした。多分、目も耳も、鼻でさえも、ほとんどきいてない状態だったと思う。

うちに初めてきた頃の事を思い出す。
以前飼っていた犬が亡くなってしばらくして、従兄弟のおばちゃんがどこぞで生まれた数匹の中から連れてきた。真っ白で、耳の中が奇麗なピンクで、まるでマンガのウサギのような感じだった。
ペットを飼った事のある人ならわかると思うが、彼らは家族の中で大事な存在になる。楽しい時も悲しい時も傍らにいて、まるで気持ちをわかっているかのような行動をする。まさしく、かけがえのないものだ。

僕は以前飼っていた犬をかまってやる事がなかなかできなかった。亡くなった時も、大学生で一人暮らしだったために、そばにいてあげる事ができず、実家に戻った時は犬小屋だけが残っていた状態だった。そんな事があったために、アニーにはそれまでできなかった事をいっぱいしてやろうと思い、なるべく心がけて可愛がった・・・つもりだったが、今ではそれができていたのかどうかわからない。
いつも一緒にいて、空気のような存在になる。ありがたみを忘れがちで、無くしてようやくその大切さに気がつく。なかなかこの繰り返しをなくす事は難しい。

昨日は僕の誕生日だった。相当具合も悪かったろうに、気を遣って今日まで頑張ってくれた事を思うと、涙があふれてきた。
もう苦しまず、ゆっくりと、安らかに眠る事ができるだろう。こんなとこで書くのもどうかと思うけど、ただ「ありがとう」と伝えたい。

2008年4月6日日曜日

庭の桜


春休み最後の日曜日、石橋町にあるグリムの館というところで行われた、お世話になっている先生の音楽教室の発表会にいってきた。
以前に一度、つのだ☆ひろ(なんで☆が入ってるのだろう。つのだじろうには入ってないのに)のライブがあって聞きにきた事があったが、その時には気がつかなかった何本かのソメイヨシノが満開になっていてとても奇麗だった。
発表会も、習い始めの子から高校生になる上手な子まで、みんな一生懸命になって熱演する姿が印象的だった。(緊張のせいか、たいがい演奏前のおじぎを忘れてしまう。いっぱいいっぱいである)

ソメイヨシノといえば、うちの庭にもちいさなのがあって、これも沢山の花をつけてくれた。
僕はこの桜を凄く気に入っているのだけれど、過去に育てた植物は、一生懸命世話をしすぎて枯らせてしまうという、一方通行の愛に深く傷つき、臆病になっていたので、今回は放置プレイで遠巻きに眺めるだけにしていた。
その甲斐あって、満開。 複雑。

ほとんど白に近いピンクが奇麗。また来年、今度はもっといっぱい咲いてくれるだろう。

2008年3月11日火曜日

1ヶ月前くらいから、庭にやってくるスズメたちにパンの耳を与えている。
いらなくなった皿の上に、一口サイズ(実際に一口で食べられるのかは謎)にちぎったものを山盛りにしておき、工房の中から静かに眺めていると、5、6羽が一斉に飛んできて、やや距離を測りつつだんだんと近づいてきて、それぞれ思い思いにつまみはじめる。
ところが、しばらくするとムクドリ2羽が必ずやってきて、スズメを追い払い、パンを独り占め(正確にはふたりじめ)しはじめる。
隙を狙って近づくスズメを見つけると、結構な勢いで威嚇して追い払う。
寒い時期のエサの確保は、どの鳥にとっても大変らしい。
以前はうちの庭も土が露出していたので、なにかの虫やミミズなんかがいて、えさ場になっていたのかもしれない。今は砂利が敷いてあるので、虫もなかなか見つからないのだろう。悪い事をした。

ガソリンが高いのと、運動不足解消のため、たいがいの買い物は徒歩で行く事にしているのだが、道すがら猫に合う事が多くなってきた。冬の間はあまり見かけなかったのだけど、温かくなって、外で過ごす時間が増えたんだろう。去年いなくなったカヒミを思い出す。
もう1年経つ。
いつか忘れてしまうかもしれない、と自分では思っていた。でも、わりと忘れないものだった。
1年でも2年でもいいから、いつでも元気に戻ってきてくれたらそれでいい。
もう何年も前の出来事を懐かしく思い出すような、そんな気持ちで青空を見上げる。

もうすぐ春だ。

2008年2月9日土曜日

冷房中

ここ最近、毎日寒い。
今日も雪が降って積もっていた。
うちの工房は外気が4度以下になると太刀打ちできず
人も猫もみんな凍りつく。
曇りの日はもう終わりだ。
ストーブをつけていても、部屋の隅からシンシンと迫ってくる冷気。
息を吐くと白い。
家の一部の窓が未だに木枠だったりして、すきま風が・・・orz

で、解決策として、仕方なく着る物を増やすのだけど
体には5枚くらい着て、マフラーを巻き、先日は毛糸の帽子までかぶってみた。

登山家みたいだった。

靴下も必ず2枚重ねにして、その中にカイロを入れる。
でも、ときどきカイロのほうが負けていたりする。

こんなに寒いんだったら、家の中に「かまくら」を作って住んだほうが暖かいかもしれないな。