2008年5月31日土曜日

理想の音


那須のステンドグラス美術館で行われるコンサートで、自分の楽器を演奏してもらった。
チャペルとしても使われる建物で、2階までの吹き抜けで天井が高い。ばろ屋の工房も普通よりは高めの天井だが、音響は比較にならない。普段とは違う環境でプロに演奏してもらう事は大いに参考になった。ホールとはまた違うが、音の通り、お客さんが満杯で入った時との違いなどなど。
それにしても、バッハの響きの美しい事!

作り手として聞いていると、もっとあそこをこう作ったらどうだろう、ああしたらどう変わるかな、と、いろんな思いが頭を巡ったが、演奏家の方には合格点をいただけた。

「これなら欲しい」
それは、最上の褒め言葉のひとつだと思う。

しかし、理想とする音、自分の頭の中で鳴っている音は、まだまだ先にある。その遠い道のりを思い浮かべた時、ため息とともに、自然と口元がゆるむのを感じる。
こんなに楽しい仕事はない。自分は幸せだと思う。

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