2008年5月21日水曜日

歌川広重美術館


栃木県の馬頭町にある、歌川広重美術館にいってきた。企画展でやっている岡本太郎を見るためである。
美術館までは車で2時間くらい。天気も良いし、少し暑い気もしたけど、オープンにして出かけた。
益子から茂木を抜けるあたりの道はとても気持ちいい。平日なので車も少なく、快適に走りながら濃い緑の風景を眺めつつ、スムーズに目的地に到着した。
以前テレビか新聞で見て、外観は知っていたものの、今日初めてみるその建物は、いささか古ぼけて見えた。
無垢の木を使った特徴的な外装は、風雨、紫外線にさらされ、まるで桟橋のように灰色に近くなっており、近々ウッドデッキを作ろうと考えている自分には、これは今度いつ手入れするのだろうと、そればかりが気になってしまった。
それでも、内部にまで使われている木材はほぼ新しいままで、壁面に貼られた和紙と相まって、大変赴きのある空間になっていた。
それほど広くない展示室の中に、やはりそれほど多くない広重の作品が展示されていたが、はじめて見る本物は、派手さはなくとも、ただ静かに凄かった。構図や線にある種のリズムが感じられ、1800年あたりに描かれたものとは思えないような表現方法と色彩感覚があったりで、浮世絵にほとんど興味がなかっただけに、とても新鮮に楽しめた。

久しぶりに見る岡本太郎の作品は、やはり圧倒的な力を持っていた。いつまでも色あせない、鋭い切っ先を持った作品は、何を訴えるとか表現するとか、そんな事問題じゃないくらいに心臓を鷲掴みにして離さない。なんなんだこれは。

「お前は戦っているか?!」

彼の作品を見ていると、いつもこう問いかけられている気がして、背筋が伸びる思いがする。

0 件のコメント: