2008年8月31日日曜日
記憶
ある曲を聞いた時、ふっと懐かしい想い出が走馬灯のように蘇る事がある。
子供の頃聞いた音楽。青春時代。音の記憶は、映像と結びついている。
同じような事が、匂いにもある。むしろより強く記憶と繋がっている。
街ですれ違った人が残した淡い香りや、洗い立てのタオルで顔を拭いた時。しばらくぶりに訪れる親類の家の玄関を開けた時。匂いとリンクされた映像を、脳みその片隅から引っぱり出そうと試みる。
なんだっけ、なんだっけ・・・・。
はっきりとは映し出せない映像も、しかしその時の気持ちだけは、胸のあたりにじんわりと感じられ、時に懐かしく、時に微笑ましく、時に辛く、悲しく、せつない感触が、全身に広がっていく感じ。
終わった事の記憶。繰り返す事のできない時間。いい想い出。
しばらくすると、それを思い出していた事も忘れてしまう。
いつのまにか、懐かしい匂いが消えているように。
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